配送に使う


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配送に使う

ドローンで配達

まだほとんど実用化には至っていないものの、その可能性として注目されているのがドローンを使った配達です。宅急便や郵便などの配達物を、人が届けるのでなくドローンが届けるというのは画期的でしょう。ドローンであれば、街中でも直線で飛ぶことができるので、地上で配達するよりもかなり短い時間で届けることができます。その分、たくさんの荷物を配達することができ、荷物一個あたりの配送料を抑えることができるのもメリットでしょう。そしてなんといっても、荷物をドローンが持ってくるというのは夢がある話です。まるでSF映画に出てきそうなドローンによる配送を行う日が、もうそこまで来ているのです。

アマゾンの挑戦

ドローンを使った配送を世界で最初に始めたのは、オーストラリアのZookal.comです。荷物の重量は2kgまでという制限はありますが、従来の配送料の約1/10の値段で配送が可能とあってニーズは高くなりそうです。また、世界最大の通販サイトであるアマゾンも、配達にドローンを使う計画があることがわかっています。現在は試験飛行の段階ですが、今後安全性と技術が伴っていると判断されれば、アメリカの連邦航空局の許可が下りるかもしれません。もちろん世界中で導入というわけにはいかないでしょうが、世界でもトップクラスの荷物の取扱量を誇るアマゾンがドローンによる配達を始めるとなると、配送業界にとっては激震となるでしょう。しかも、アマゾンは記載された住所に荷物を届けるだけでなく、顧客を追跡して届けるというオプションも用意しているとのこと。家を空けることが多くて荷物がなかなか受け取れないという人にとっては、画期的なサービスだと言えるかもしれません。


ドローン配送の問題点

とはいえ、実際にドローンで配送を行うにはまだまだ問題点がたくさんあります。まずは安全性の問題。ドローンの種類にもよりますが、荷物を運ぶとなると、それなりの大きさでパワーもあるドローンでないといけません。安全性を考えて出来るだけ自動制御を取りいれるとはいえ、急な故障によって墜落してしまうと、人に当たって怪我をさせたり家や物に当たって破損させたりする危険性もあります。高速で回転しているプロペラなどは、特に危ないでしょう。また、ドローンでは運ぶとなると、荷物の重量にもかなり制約が生じます。現在想定しているのは2kg程度までの荷物で、それ以上の荷物は現在ドローンで運ぶのは難しいでしょう。さらにセキュリティの問題もあります。ドローンで配達した場合、受け取る人が本人だという認識をどうするのか、また飛行中に何らかの形で荷物を奪われる心配はないのかという点です。つまり、荷物が届くまでに盗難にあう可能性が指摘されているわけです。現在のところ、ドローンから荷物を受け取る際に、購入者でることを網膜認証や指紋認証などで判断する方法が検討されています。ドローンによる配送が本格的にスタートするにはまだクリアしなければならない問題がいくつも残されているのです。