ドローンとは無人航空機のことです。十分に人が乗れるサイズの大きなものから、手のひらに乗るような小さなものまで、人が乗ることなく、なおかつ人の意志に従って飛行するものはすべてドローンということになります。
現在良く使われているのは、ラジコンヘリのようなタイプで、このタイプのメリットはなんといっても その場で離陸や着陸ができるということでしょう。ドローンは必ずしもヘリコプタータイプである必要はなく、もちろん通常の飛行機のように飛ぶものも無人航空機であればドローンになります。しかし、この場合はどうしても離陸や着陸に滑走路が必要になるため、手軽に飛ばすことができなくなるのです。ヘリコプタータイプであれば、滑走路なしでその場で上昇することによって離陸ができるほか、空中に静止したりゆっくり飛んだりもできます。操作性が非常に良いことから、市販されるドローンはヘリコプタータイプのものがほとんどなのです。
それでは、ラジコンヘリとドローンはどう違うの?と思うかもしれませんが、ラジコンヘリはドローンの一種です。もちろん昔のラジコンヘリと比べると、操作性も向上し、ドローン自体の安定性も格段に上がっていますが、無人で飛行する物体であり、何らかの形で人が操作しているという点では十分にドローンの特徴を満たしています。確かに最近のドローンは、カメラを搭載して写真や動画が撮れるようになっていたり、荷物を運んだりと、飛行だけではなく何らかに役割を与えられているものが多いのですが、それは必ずしも必須というわけではありません。飛ぶだけでも所有者が満足していれば、十分にドローンとしての役割を果たしたことになるのです。
ドローンの用途は、使う人によってかなり違いがあります。一口にドローンと言っても、ちょっとした趣味で飛ばせる数万円のものもあれば、数十万円、数百万円のものもありますし、本格的な軍事仕様のドローンともなればその価格は数億円です。農薬散布や、離島への配達など、実用的な面でも期待がされているドローンですが、空撮可能なタイプでも、十万円~数十万円程度で購入できるため、最近は個人の趣味として保有する人が増えてきています。とはいえ、自由にドローンを飛ばすことによる弊害が問題なることも多く、2015年4月には首相公邸にドローンを飛ばして原発反対を訴えた男性が逮捕される事件も起こりました。プライバシーの保護や、事故などの危険性の面など、ドローンに関しては考えなければならないことも多いと言えます。とはいえ、手軽に空撮が楽しめたり、有人飛行機よりもはるかに簡単に飛行できたりと、ドローンならではのメリットもたくさんありますので、上手く活用していけるようにしたいものです。