昔のラジコンのような感覚でドローンの操縦自体を楽しむ人も少なくありません。まして、ドローンは思い通りに空を飛びまわり、空からの景色も楽しむことができるのですから、趣味で飛ばす人が多いのももっともでしょう。自分で操縦桿を握って操縦するものもあれば、プログラミング通りに飛行するものもあって、それぞれの楽しみ方ができます。
海外では、ドローンを使ったレースも行われており、人気が高まっています。ドローンを操縦しながらそのスピードとテクニックを競うもので、開催場所もさまざま。広い公園でシンプルにスピードを競うものもあれば、森の中で木の隙間を縫うようにコースを飛ばすものもあります。ドローンからの視点の映像も動画サイトなどで公開されており、木々の間を飛び回るドローンの姿やその視点からの映像は、まさにスターウォーズの映像そのもの。まるでSFの世界のような臨場感です。スピード感もさることながら、実際にかなりのスピードで飛んでいるので障害物にぶつかった時のダメージも大きく、大破してしまうこともあるのです、ドローンを趣味で飛ばすのなら一度はチャレンジしてみたいと思う人も多いでしょう。もちろん人にぶつかっても危険なので、開催場所には注意が必要です。
ドローンのレースは、日本でも行われていないわけではありません。ただし、日本の場合は土地が海外のように広くないので開催場所の確保が難しいのは事実。また、海外でのレースでは日本とは違った映像送信システムを使うことで、タイムラグなくドローンの画像を受信することができ、それを見ながら操縦することで自分が乗った飛行機が飛んでいるような臨場感を味わうことができますが、日本の場合は電波法の関係でWi-Fiの電波しか使用できません。そうなると、どうしても映像にタイムラグが生じるので、目視をしながらの飛行しか出来ないのです。実際に日本で開催されたドローンレースは、海上で行われており、障害物などの危険がないほか、落下や激突によって人や物に被害がないように注意されています。映像送信システムの問題がある以上、日本では海外と同じようなレースを行うのは今後も困難でしょう。しかも、日本では首相官邸に落下したドローンによってドローンに対する風当たりも強くなっていますので、さらに開催は難しくなることが期待されます。一方で、危険や迷惑のない場所で、スポーツとしてドローンレースを定着させることができたら、趣味の無人飛行機としてのドローンの地位が認められる結果になるかもしれません。