現在、土木建築の高所撮影のほか、道路交通網の調査などにドローンが使用されていますが、日本でなじみがあるのはおそらくドローン操縦士というドローンを操作する職業のほうでしょう。ですがそんな産業ドローンといえる商品には、開発設計部門という部門があり、ドローン技術士という人物がドローンの設計にあたっています。
ちなみにドローンの設計を行う技術者は特別に資格を必要としていませんが、絶対に所有していると有利になる資格というものが存在しており、一つは無線資格です。
無線資格というのは、ラジコンなどの無線電波を扱えますという証明のほか、原理を理解していますという証明です。この証明があれば、ドローンの電波がどこまで届くかという理解がある人物だと評価されます。
そして、次に所有していると有利になるのが航空従事者でこの資格は飛んでいる飛行機のようなものが安全に飛んでいるかどうかを確認し、安全であることを証明する資格になるため、安全ではないという評価を下す際とても重要になる資格で、なぜ安全ではないと言い切れるかという説明を行うことが可能な資格です。
なので、設計士の仕事で論理的に問題があるドローンであるということを説明する場合有効になるのが航空従事者です。
ドローン技術士の需要についてですが、技術士の需要は主に三つに分けられるといってもよいです。一つは農業のように商業目的のドローン技術士です。二つ目はドローンレースのような趣味やスポーツといえる分野で活躍する技術士、そして最後が軍事という目的でドローンを開発する軍事ドローン技術士です。
日本の場合、軍事目的でドローンを開発するという分野については遅れていますが、自衛隊自ら軍事目的で利用可能なドローン開発を進め始めていますので、将来民間の会社が協力する可能性もあると言えます。
ドローン技術士と聞くとすでに既存のドローンをくみ上げ、改造という方法でドローンを作り上げることだと考える方が多いのですが、そうではありません。ドローン技術士は、一からドローンを作り上げることも行うため、れっきとした科学者とかメカニックに分類される人物です。
そして、ドローン操縦士はそんな技術士と呼ばれる人物が考えて一から作り出したマシーンを操り、テストパイロットを請け負います。
一からマシーンを作り出すというのがドローン技術士の仕事の主な部分になるため、時には材料を自ら選んで削り出し、部品を一から作ることのほか、すでに市場に流通しているモーターなどの部品を使用して更なるマシーンの進化につなげるなどを行うのがドローン技術士になります。
ドローン技術士の就業先ってどこなの?という疑問ですが、これはドローンメーカーが就業先で、ラジコンを作る会社だったり、競技用ドローンを作る会社だったり、農業用ドローンを作る会社だったり様々です。そして、入社するに際してテストなどを受けて合格し開発者という形で採用されて、技術士という扱いでドローンの制作にあたるというのがドローン技術士と呼ばれる人物の就業スタイルです。
テストをするかもしれないというのがポイントで、なぜテストをする必要性があるのかと言うと、ドローン技術の理解度を測っていて、高度センサーや、温度センサーにオートジャイロというような当たり前の技術といわれているものを理解しているかという点がテストされるのです。
現在のドローンの技術は飛躍的にアップしていて、安全に飛行することは当たり前であるという認識になっていますので、当たり前の技術について知ったうえでいかにドローンを役立たせるかとか、ドローンの弱点について冷静に分析した答えを述べよ、など応用的な内容を、技術士として働きたい人物はテストされることがあります。
そして何よりも、技術士に求められるのが墜落した場合、どうするの?という問題で、現在進行形です。
安全にドローンがコントロールを失っても着陸できるようにプログラムを組み込むか、あえてぶつかっても痛くないドローンを作るかなど様々な案が上がっており、ドローンの研究者とメカニックという両面を持っているのがドローン技術者なのです。
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