もちろん室内で小型のドローンを楽しむ場合には問題ありませんが、屋外での飛行を楽しむつもりならば、飛ばす場所の確保は事前にしておくべきでしょう。まして、初めてのドローンであれば、操縦にも慣れていないわけですから、飛行に適さない場所で飛ばすと自分や周囲の人に危険が伴います。もちろん商品にもよりますが、ドローンは決して安い買い物ではありませんので、せっかく買ったのに飛ばす場所がない、ということにならないように注意しましょう。
まず、航空法では高度150m以上の飛行は禁止されています。これは、飛行機の航路妨げる恐れが出てくるためです。上空に確実に航空路がなければ250mまで飛ばすことができるのですが、複雑な航空路を把握するのは簡単ではありませんので、150m以上はNGと思っておいたほうが無難です。また、空港や飛行場から半径10㎞以内の地域では、さらに低い高度で規制されている場合もありますし、飛行が完全に禁止されているところもあります。近くに飛行場などがある場合は、ドローンの飛行などがどこでどの程度許可されているのを確認しておきましょう。また、大阪市では、すべての公園でドローンの禁止を決めたことが話題になりました。とはいっても、罰則があるわけではなく、飛ばしているのを見られたり通報されると市の職員から注意を受けることになります。
ドローンの大きさにもよりますが、ある程度の大きさのドローンとなると、プロペラも丈夫な素材になり、それが高速で回転しているため、飛行中に誤って触れるだけで大けがになる可能性があります。自分だけでなく、周囲の人にも危険が及ぶことがないように、近くに人がいない場所で飛ばすようにしましょう。また、電線がある場所なども危険です。電信柱や電線がないような郊外や、河川敷など、安全性には十分に配慮して飛ばすことが必要です。
最近のドローンはカメラが登載されているものも多いというのは、誰もが知っていることです。そんなドローンが、自宅の上空を飛行していたらどう思うでしょうか?通過するだけならまだしも、不必要にウロウロしていると「撮影されている?」と心配に思う人がいるかもしれません。プライバシーについてはデリケートな時代でもありますから、盗撮などの危険を感じさせないような飛行場所を考えることも大切です。もちろん本当に盗撮するのはもっての他で航空写真として上空から家が映るといった常識的な撮影であれば問題ありませんが、生活を感じさせるような写真や動画を撮るのはマナー違反でしょう。
GPSによる自律飛行を行うタイプのドローンは、当然のことながらGPS電波が正確に届かないところでは飛行が不安定になるリスクがあります。ゴミゴミした市街地や、Wi-Fiの電波が飛び交っているような所では、混信を起こしたり電波が途切れて何かにぶつかったり墜落することもあるのです。GPSによる自律飛行を行うドローンを飛ばす場合は、常に電波の状態をチェックするように注意しましょう。